うちわ太鼓を叩いて歩くのは日蓮宗のお坊さんの特色のひとつよね。
皆さんもお寺の行事で一緒に叩いたことがあるかしら?
お題目の声を揃えるために叩く、というのはもちろんあるけれど、お堂にいる私たちだけではなく、より多くの人たちにお題目の響きと功徳を届けるためなのよ。
お釈迦様の時代に「毒鼓(どっく)の縁」という話があるの。
その昔、すごく悪い人がいて太鼓に猛毒を塗り、その太鼓をバチで打つと毒があまりにも強力なために、音が耳に届いた人達は皆んな死んでしまったという話があったわ。聞く気がなかった人も死んでしまうほどの毒をまき散らしたんですって。こわいわね。
この話を日蓮宗のお坊さんが逆にたとえて、うちわ太鼓にお題目を書いて、打って響かせ、皆んなにお題目の仏縁を与えていけると説いたの。聞く気のあった人も、なかった人も耳から仏法の功力が入って、人だけではなく動物も植物も成仏させていくのよ。すごいでしょ。
皆んなでうちわ太鼓とお題目を響かせて、幸せな世界を作っていきましょう!