日蓮聖人降誕800年
日蓮宗全国霊断師会連合会
法華経のお話 法華経のお話

#010
無量義経の段その一

無と量

まずは無。無は無常(永遠でない)の仏様のこと。つまり仏教の元祖たる印度のお釈迦様のことを指します。

次の量とは量りまとめる、つまり統括するという意味で、全てを統括する仏様のこと。すなわち如来寿量品第十六の寿量ご本佛としてのお釈迦様のことを指しているのです。

実は「妙法蓮華経」は前半と後半で教え主たる仏様がチェンジしています。

序品第一から安楽行品第十四までの教え主は印度のお釈迦様。「般若経」「阿弥陀経」「華厳経」等々の殆どのお経の教え主と同じ仏様です。

対して後半、従地涌出品第十五からの教え主は、印度のお釈迦様の本源たる寿量ご本佛のお釈迦様。全てのお経中唯一、ただこのパートのみに登場する仏様です。

つまり「無量義経」の無は「妙法蓮華経」前半の仏様の教えを、量は後半の仏様の教えを暗示しているのです。

霊鷲山(りょうじゅせん)
霊鷲山(りょうじゅせん)
霊鷲山頂
霊鷲山頂

塩入幹丈

元霊断院主任

福岡県妙立寺前住職

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