日蓮聖人降誕800年
日蓮宗全国霊断師会連合会
法華経のお話 法華経のお話

#005
お経の底に秘められし教え

華厳経・阿含経・般若経・浄土経・大日経等々の膨大なるお経は佛様の境地に近づくための教えです。これらの教えが成り立つのは法華三部経の前半に説かれた「全ての命は佛様になれる」という教えがあればこそ。

八万四千ともいわれるお経は全てこの法華三部経前半でクライマックスをむかえることができるのです。その「全ての命は佛様になれる」という教えを成り立たせるのが法華三部経後半に説かれた「本当の佛様」の教えです。

本当の佛様がいますからこそ、私たち全ての命は生きているものも死んでいるものも皆、等しく佛様になれることが保証されているのです。

その「本当の佛様」も教えなくして佛様となることは出来ません。「本当の佛様」を佛様たらしめている教え…

それこそが妙法蓮華経従地涌出品第十五後半から如来寿量品第十六・分別功徳品第十七前半までの一品二半の経文の奥底に秘められし教え、佛様の本当の教え、佛教の真髄たる妙法蓮華経の五字のお題目だったのです。

「日本第一の智者となし給へ」と虚空蔵菩薩様に祈願された若き日の大聖人様…

その祈願の満願の時、大聖人様は実体化された虚空蔵菩薩様から大宝珠を賜ったと伝えられます。

それ以来、大聖人様は虚空蔵菩薩様伝授の超記憶力を駆使され、八万四千ともいわれる膨大な数の経文を読破し、本当の佛法を追い続けられました。

しかし目に見える経文を追い、三分への振り分けを駆使された大聖人様が最後にたどり着いたのは、意外にも目に見えない経文の奥底、お経の心だったのです。

目に見えない領域に至った大聖人…

塩入幹丈

元霊断院主任

福岡県妙立寺前住職

pagetop

TOP