九月九日は経の一字のまつり、戍を以て神とす。此の如く心得て、南無妙法蓮華経と唱へさせ給へ。現世安穏後生善処疑なかるべし
秋元殿御返事
なんだか「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」の十字軍兵士を彷彿させるお話ですが、この菊慈童が千年の時を超えて再登場した日は九月九日だったと伝えられています。
そう、実はこの伝説は五節句の一つの「重陽、菊の節句」の由来でもあるのです。
法華経の経文が書かれた菊の葉から流れた不老不死の水にあやかって、旧暦九月九日には菊の花びらを浮かべたお酒を飲み、長寿を祈るわけです。
もちろん重陽の由来はほかにも多々あるでしょうが、日蓮大聖人の弟子・檀那である私たちとしては、やはり法華経の利益譚(たん)たる菊慈童伝説をこそ採用したいですね。
はてさて、菊慈童こと彭祖から文帝に伝えられたという「四海領掌の偈」。代々の魏皇帝に伝承されたこの秘伝の教えは、やがて一人の高僧に受け継がれたと伝えられます。
その方こそは、あの天台大師の師、観音菩薩の再誕とも百家の祖師とも謳われた、南岳大師(なんがくだいし)であったのです。


