日蓮聖人降誕800年
日蓮宗全国霊断師会連合会
よろこび法話 よろこび法話

#077
御題目と共に今を生きる
―倶生神月守に護られて―

神奈川県小田原市 本典寺聖徒団
霊断院講師
戸田雅子

疫病や世界恐慌は歴史の教科書の中の出来事と思っていましたが、現実に体験する事になりました。

疫病も現代では感染症予防の為のワクチンが出来ました。しかしそれも未知のもの故に不安があります。接種しても良いのか、薬の副作用は大丈夫か・・

不安に思っているよりも九識霊断法に依って私を守護して下さる俱生神様にお伺いする事にしました。すると多少の副反応はあるが接種した方が良いとの事でした。

皆様もどんな事でも一生懸命に考えても答えに迷う時は、九識霊断法で自分を守護して下さる俱生神様にお尋ね下さい。人智では及ばない事を教えてくださり、より良い道をお示し下さいます。

皆様もどんな事でも一生懸命に考えても答えに迷う時は、九識霊断法で自分を守護して下さる俱生神様にお尋ね下さい。人智では及ばない事を教えてくださり、より良い道をお示し下さいます。

題目と共に今を生きる

今年五月、百歳の女性がコロナに罹り一時は重症だったものの完治したというニュースがありました。その方はとてもお洒落な方で九十歳を過ぎても新しい習い事を始め、海外旅行にも行きたいと語っておられました。その女性の座右の銘は「今を楽しく」で、女性がどの様な信仰を持っているかは分かりませんが、「今を生きる」事は法華経の大切な教えです。

今 本時の娑婆世界は、三災を離れ四劫を出(い)でたる常住の浄土なり。

観心本尊抄

今の一瞬一瞬を楽しく充実した生活をする。その積み重ねが未来への幸せに繋がって行きます。今、辛い思いをされている方はその中でも一生懸命に生きている自分を抱きしめて下さい。

苦をば苦とさとり、楽をば楽とひらき、苦楽ともに思合て、南無妙法蓮華経とうちとなへゐ(唱居)させ給へ。

四条金吾殿御返事

誰の人生にも苦楽があります。どんな時も全てを御題目に委ね一心にお唱えし、乗り越えて参りましょう。

世の中には自分の過去にとらわれて生きている方もいます。その昔に誰かによって傷つけられたことを、時折思い出しては怒りや悲しみを新たにします。

例えば怪我をして傷となっても、そこにが出来て自然と剥がれて傷は治ります。剥がれるのを待てず瘡蓋を取れば、また血が流れます。心の傷も同じで過去を何度も思い起こし、怒りや悲しみを新たにしているとしたら傷を付けているのは自分です。その事に気づかず昔の事に心捕らわれている人は過去を生きている人です。

「過去の現実は変えられないが過去への執着は変えられる」

その辛い過去を乗り越えて来たからこそ今の自分がある事に感謝し「今を生きる」事が大切です。

只南無妙法蓮華経とだにも唱へ奉らば、滅せぬ罪や有べき、来らぬ福や有べき。真実也。甚深也。是を信受すべし。

聖愚問答抄

昔に傷ついた自分、過去世で傷ついた自分、人を傷つけてしまった自分も御題目は救って下さいます。今の自分の信仰生活が過去世の自分をも成仏させ、将来の自分、未来世の自分へと届きます。

大切な事は現実を受け止めて今日一日をしっかりと御題目と共に生きる事です。

自分のルーティン

良き習慣はそれが心地よい事だから長続きします。

私は毎日、就寝前に布団の上で正座をし、俱生神月守を手に挟み合掌をします。本堂に在す諸天善神・俱生神様・家族・今日出会った方々、そして一日動いてくれた自分の体に「ありがとうございます」と感謝の想いを込め、心の中で御題目をお唱えします。そして俱生神月守を枕の下に置き眠りにつきます。

朝は俱生神月守を手にその日の無事を願い、夜は何事もなく終えた事に感謝をします。俱生神月守は、常に私を見守っていて下さる俱生神様の御宿ですからとても大切です。

この世に人として生まれた一番の喜びは、御題目に出会えた事、その喜びを噛みしめて今を楽しく一日一日を御題目と共に生きて参りましょう。

御題目と共に今を生きる
※この記事は、教誌よろこび令和3年10月号に掲載された記事です。

イラスト 小川けんいち

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