日蓮聖人降誕800年
日蓮宗全国霊断師会連合会
よろこび法話 よろこび法話

#073
大きな出会い

北海道沙流郡平取町照恵寺聖徒団団長
霊断院弘宣局局長
品田祥皓

譬ば篭の中の鳥なけば空とぶ鳥のよばれて集るが如し。空とぶ鳥の集れば篭の中の鳥も出んとするが如し。口に妙法をよび奉れば我身の仏性もよばれて必顕れ給ふ。

法華初心成佛抄

昨年(令和二年)は新型コロナウイルスの感染拡大で社会情勢が大きく変わりました。未曽有の災害です。当然、本会にもその影響は出てきました。皆さんが毎年楽しみにされていた身延大会もしかりです。

特に昨年は、第五十五回の記念大会。多くの檀信徒の方が「身延山へ」の気持ちをお持ちだったと思います。残念でなりませんでした。

大きな出会い

私も、この身延大会には大きなよろこび、期待を持っていました。一昨年の大会での出来事です。

大会に参加していた名古屋のお寺で総代をなされている品田さんと井上さんから「品田上人ですか?」とお声を掛けて頂きました。「はい」と答えると品田さんは「新聞などでよく品田というお上人がいる。一度お会いしたいと思っていました」と笑顔で話してくださいました。また、井上さんは私と同級生です。不思議なご縁を感じました。

九箇年の間心安く法華経を読誦し奉候山なれば、墓をば身延山に立させ給へ。未来際までも心は身延山に可住候。

波木井殿御書
此山には妙法の五字を唱へずと云ことなし。日蓮が弟子檀那等は此山を本として参るべし。此則霊山の契也。

波木井殿御書

〈身延山は大聖人と一つに〉

大きな出会い

日蓮大聖人はいつでも身延山におられ、多くの方のために「南無妙法蓮華経」と唱えておられます。私たちは「此山を本として参るべし」のお言葉を心に、毎年の身延結集大会を行っていると言っても良いと思います。

大聖人が身延山で「南無妙法蓮華経」と唱えておられます。私も二人の総代さんも、場所は違っても「南無妙法蓮華経」と一心に唱えていることが大聖人の「南無妙法蓮華経」に呼ばれて身延山での出会いを叶えて下さったと思います。「南無妙法蓮華経」と唱え、俱生神月守の着帯が与えてくれた出会いです。

今生人界の思い出は、「南無妙法蓮華経」と我も唱え他にも勧めることが第一歩です。大きな出会い、大切な出会いを得るために俱生神月守を着帯し、「南無妙法蓮華経」と声高々にお唱えしましょう。

是非とも、今年は身延大会で二人の総代さん、多くの檀信徒の皆さんとお会いできることを願っております。南無妙法蓮華経。

※この記事は、教誌よろこび令和3年6月号に掲載された記事です。

イラスト 小川けんいち

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