豆まき行事がイメージの「節分」は、文字の通り「季節を分ける」という意味で、季節のはじまりとされる立春、立夏、立秋、立冬の前日のことなのよ。
今では、立春の前日だけを「節分」って言うわよね。これは旧暦では立春が新しい年のはじまりと考えられていて、その前日は特別な日とされたからなの。
新年を迎える年中行事として悪鬼を祓い、厄災を除く為に始まったのが「豆まき」ね。豆まきに使う大豆には、穀物の霊、神の力が宿っていて、邪気をはらい、悪霊をよせつけない不思議な力があると信じられてきたのよ。
また大豆のことを「福豆」といい、豆まきのあとで「年取り豆」として自分の年の数か、それに一つ足した数だけ豆を食べると健康にすごせるといわれているの。
でも高齢者のように自分の年齢の数だけ多くの豆を食べられない時は、「福茶」といって、年の数の豆に熱いお茶をそそいで飲んでも、食べるのと同じご利益があるといわれているわよ。
みんなも心穏やかにすごせるように、節分には豆撒きをして、お寺で節分や星祭のご祈祷を受けてね。
イラスト 小川けんいち