お萩とぼた餅は呼び名が違うから、別の物だと思ってしまうけど、実は同じ食べ物なのよ。
ぼた餅は「牡丹餅」とも書かれ、牡丹の季節の呼び名で、お萩はその名のとおり萩の時季の呼び名なの。
春と秋、季節にちなんで名前を呼び分けるのは、豊かな四季のある日本ならではのことね。とっても風情があるわね。
お彼岸にはお萩やぼた餅を供える習慣があるわね。何故お彼岸にこれらを供えるのかというと、小豆の赤色には災難から身を守る効果があると信じられていて、邪気を払うという信仰が、先祖の供養と結びついたと言われているのよ。
この習慣は江戸時代に庶民の間から始まったと言われているわ。
日蓮大聖人もぼた餅を供養されて、「龍の口ご法難」を逃れたと言われているのよ。
お彼岸は仏道修行の一週間。お寺やお墓にお参りして、仏壇にたくさんのお供えをしてたくさんの感謝と供養を捧げましょう。
お萩を食べすぎないように、くれぐれも気を付けてね
イラスト 小川けんいち