それはね、お釈迦さまが仏さまになる前、前世で修行していた時のこと。
『燃灯仏(ねんとうぶつ)という仏さまに会うことができたので、何かご供養したいと思いましたが、何もご供養するものがありませんでした。 そこで、近くにいた花売りの女性から五茎の青蓮華(しょうれんげ)というお花を買ってご供養した』というお話がお経の中に書かれているの。
これが、仏さまにお花をお供えするはじまりと言われているのよ。
ところで、聖徒の皆さんは、仏壇やお墓にお花をお供えする時に、正面をどこへ向けているかしら?
仏さま?それとも自分?
花をお供えするのは、「仏さまに美しいものをお供えし、仏さまをお飾りする」という意味もあるけど、それだけではなく「お供えする人の心を穏やかにし、仏道に励む心を養い、智慧を育てる働きがある」といわれるのよ。
花の供養をする私たちの心も清める働きがあることから、私たちへ向けて入れるのが普通になったんですって。
『生花は福をもたらし、枯花は死を示す』といわれるから、仏さま、ご先祖さまに、仏壇やお墓に花をお供えする時は、花が枯れないように心がけて、美しく新しい生気あるものをお供えしましょう。
きっとあなたの心も元気にしてくれるわ!
さて、お花を持ってお墓参りに行~こぉっと!
イラスト 小川けんいち