第2回
数珠の親玉って何？

たしかに、数珠の中には、ひとつかふたつ、他の珠よりもひときわ大きい珠があるわね。数多くある小さな珠を【子珠（こだま）】と呼ぶのに対して、その大きい珠のことを【母珠（ははだま）】あるいは【親珠（おやだま）】…と、呼ぶのね。

盗賊の頭とか、グループのリーダー格を『親玉』と呼ぶことがあるわね。実はこの言葉は、数珠の 【親珠】に由来するんですって。

この親珠（母珠）を【ご本仏さま】。これを貫く仏縁の紐が、一〇八つのひとつひとつの珠を一本の糸によってひとつにつないでいる様を、【人々の和合の姿】と、考えているのね。

つまり…この数珠玉は、私たちひとりひとりで。この玉に【思いやりの糸】が通ると、大きな【幸せの輪】ができるのね。

【幸せの輪】が、ドンドン大きくなっていくように、私たちも【思いやりの糸】をたくさん、たくさん、紡（つむ）いでいきたいものね。